韓国2日目は、今回の韓国への旅のメインのイベントであるDMZツアー。Demilitarized zoneの略で非武装地帯のことを指す。皆さんご存知の、板門店の軍事境界線を訪問。
いやぁよかった。朝鮮半島の緊張の一部でも垣間見ることができたような気がする。日本では韓流スターが活躍し、美容品やエステが安いとソウルに殺到し、明洞と表参道の違いを真剣に模索している平和な隣人国家韓国の裏には、同じ民族との一触即発の戦争状態が存在する。小生らのような、国境を知らず、また同じ民族の争いも知らない世界危機管理のヒヨッコには、板門店で体験した緊張感には、チビってしまいそうだった。
ソウルの繁華街ロッテホテルから出発したバスは、20分もすると、ハイウェイは大河に並行して走る。その川のほとりには有刺鉄線が二重にぬって延々と続き、わずか50mおきくらいに監視小屋がある。各々の監視小屋には、国軍の兵士が2から3名の影が見える。つまり、膨大な人数なのだ。

万葉集を大学で勉強したという日本語ペラペラのインテリなガイドの話だと、そのハン川の対岸はまだ韓国だから怖いのではなく、上流が北朝鮮に隣接して流れるイルムジ川に繋がっているため、北朝鮮からの侵入を防ぐ為だとか。その川のほとりの有刺鉄線は本当に延々と続き、時々演習をする軍人の姿が見え、否が応でも緊張する。
午前中は、北朝鮮のケソンを見ることができる展望台や朝鮮戦争当時に銃撃戦に巻き込まれ、銃弾の穴だらけになった蒸気機関車を見学し、いよいよ午後は板門店。

ツアーのバスに乗り込んできた軍人に何度もパスポートをチェックされ、まずはビジターセンターへ。ここで(既にバスの中でガイドの話を既に聞いていたので)若干飽きてきた朝鮮戦争のブリーフィングを受け、乗り込んできた若い米軍人と共に、いよいよバスは非武装地帯に。
言葉の感じからするに、平原か瓦礫の山の中を抜けて行くのかと思ったが、何とも平凡な丘陵地をバスはクネクネと走る。周辺は、田んぼや高麗人参の栽培地。うーん、非武装地帯という物騒な場所なのに、税金や徴兵免除の特別待遇で、以前からの住民などに住まわせて、耕作を行わせているらしい。
非武装地帯は、軍事境界線から、南北にそれぞれ2キロ。さっき寄ったビジターセンターは、その外にあるから、バスではわずか10分程度で、軍事境界線の、時々テレビに登場する会議場に到着するのだ。
「進む時は二列縦隊!」「私語は控えて!」「手に持つことができるのはケースに入れていないカメラのみ!」とバスを降りた後が、いよいよツアーの服装が申し込みの段階からうるさいことから想像したとおりのピークだ。バス一台で約45名のツアー客は、緊張感から凡そ何十年ぶりかの行進を行おうとしているのだ。
「自由の家」と命名された豪奢な建物にぞろぞろと入る。玄関前には大きな階段があり、そこを登ってバスを降りた反対側からでると、いよいよ会議場だ。報道等で御馴染みの場所。ここに来る前のまだ韓国の国内には、まったく構造を同じに作ってある演習施設もあったくらいだ。そして「国際会議場」。北朝鮮側からの見学者がいると、こちらからは見学ができないのだが、うまくはずしてもらったようで入れた。そして、会議場のなかであれば、南北を自由に行き来できるのだ。


左)真ん中を境に、左は北朝鮮、右は韓国 右)警備の韓国軍兵士と、元日本軍兵士風のおじさんのツーショット
その後バスに戻り、完璧に線をひいた警備のきっかけとなったポプラ事件の切り株(左写真)と帰らざる橋(右写真)など、共同警備の切なさを感じるところをぐるっと車窓から見学し、キャンプボニファス(警備事務所みたいなとろこ)に戻って、板門店は終了。

最初に記載したとおり、国境や同じ民族の争いを知らない小生らには、いささか緊張したツアーだった。これで韓国民を見る目が変わりました。